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2017年11月13日 (月)

フランクフルトブックフェア 2017

ちょうど先月の今頃、フランクフルトブックフェアに参加してきました。

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会場のメッセ・フランクフルトは10ものホールがある巨大な施設なのですが、ブックフェアは主に3~6号館の4つのホールを使って開催されます。6号館に英語圏の出版社のブースやエージェントセンターがあるので、ほとんどの商談は6号館で行われるのですが、今回、私は3~5号館を担当(?)していたので、この3ホールの様子をお伝えできればと思います。

■3号館

ここにはドイツ語圏の出展者や児童書の出展者が集まっています。実は今回、3号館ではあまりに圧倒されてしまって、写真を撮り損ねましたsweat01

というのも、ものすごく「フィクション押し」なのです。頭上はるか高くまで書籍が展示され、作家の写真が大きく飾られています。こんなにフィクションが売れるのか……と言葉もありませんでした。今、日本では日本人作家の作品も苦戦するくらいですから、フィクションの翻訳権を売るのはかなり厳しいなぁ……とトボトボ歩いていたら、やたらと日本の香りのする表紙に出合いました。

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『アルケミスト - 夢を旅した少年』の著者パウロ・コエーリョの最新作『Der Weg des Bogens』で、日本の弓道を題材にしているようです。

■4号館

4号館はアート系と、多言語の出版社のホールです。

Awarded best book design from all over the worldという展示があり、日本からはこちらの書籍が選ばれていました。

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今年、断然気になったのは、『さかさま』です。

このコーナーは去年も夢中になってしまったのですが、「装丁」というくくりで各国の本を見ていくのも、かなり面白いです。

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普段は仕入れないような国のタイトルも見てみよう、という作戦で挑んだ今回のブックフェア。インドネシアは英語の作品もいろいろ紹介されていて、いくつか気になるものを見つけたので、これからマテリアルを取り寄せてみようと思います。

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■5号館

こちらも多言語出版社のホールです。

アフリカの出版社の書籍にも、個人的に読んでみたいと思うタイトルはたくさんあったのですが(特にノンフィクション)、翻訳権を売るにはかなりの工夫と努力を要しそうです。

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トランネットで翻訳させていただいた本、今翻訳中の本もちょくちょく見かけます。La Martinière Groupeのブースに『Anatomie』の各国版が並んでいました。日本語版『世界で一番美しい切り絵人体図鑑』は来月発売なので、もしかしたら中身はまだ印刷中で、表紙だけサンプルで並べていたのかもしれません。

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Seuilのブースには、トム・ハンクス初の小説『Uncommon Type: Some Stories』のフランス語版『Questions de caractère』のパネルが大きく出ていました。

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あのヴァチカンもゴージャスなブースを出していました。真ん中でライトを浴びているのは複数言語が併記してある聖書『The Biblia Polyglotta』です。詩編137編あたりが開かれていて、各ページにヘブライ語、ギリシャ語、英語、スペイン語が並んでいました。

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大きな出版社のない国は、国としてブースを持っていて(官庁がバックアップしていることが多いようです)、そこに各出版社が展示しているというスタイルが定番です。今年はウクライナが大きなブースを出しているのが印象的でした。国の情勢が不安定だからこそ、出版業界が頑張らなければという気概のあらわれかもしれません。

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言葉がわからな過ぎて近寄りづらいエリアもあるのですが(中東あたりなど)、ブックフェア会場には本当に世界各地から出版社や出版関係者が集まってきます。そして、商談や文化・知識の発信の場なので当然かもしれませんし、日本人である私には気づけないだけかもしれませんが、紛争を抱える国同士が近くにいても平和だったなぁと、改めて思い出すと不思議な気持ちになります。

断片的になってしまいましたが、少しでも会場の雰囲気が伝わりますように。

コーディネーター中原clover

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