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2016年7月 5日 (火)

天国? 地獄?

気が付いたら、翻訳コーディネーターという仕事を始めてから12年ちょっと経っていました。そりゃ、高校時代の恩師に「お前も立派なアラフォー」とか言われます。先日、先生方20数名が集まる会合に呼んでいただいたのですが、流れていた入学式の映像を見ていたら

担任「あれ何年前だ」
私「21年前です」

なとどいう会話になり、期せずしてみんなで凍りつく羽目になりました(教え子の加齢っぷりで自らの加齢っぷりを痛感したらしい教師陣)。

思い返してみれば、20年前はまだインターネットも出始めで、情報処理の授業で使い方を習うようなレベルでしたし、「ホームページを作るときは画像を入れると重くなるから、なるべく使うな」と言われたりもしました。音声のやり取りなんてとんでもないことでしたから、語学学習にWEBを使うことなど、考えもしませんでした。

あの時代からWEBが発達していたら、私のドイツ語ももう少しモノになっていたかもしれない…(嘘)。いや、でも、英語音声はまだしも、ドイツ語の音声を手に入れるのは本当に大変でした。今の学生さんたちがうらやましいです。

同じように、インターネットがない時代に翻訳をしていた方々は、今の翻訳者がうらやましいと思うのかもしれません。

画像検索が普及し始めたときには、字面で説明を読んでも何だかわからないもの、見たこともない物体が、画像で見れば一発でわかり、感動したものでした。行ったことのない場所だって、ストリートビューで確認できることがあります(ちょっと気持ち悪くはありますが)。珍しいつづりの固有名詞等をカタカナに起こすに際しては、発音サイトが出てきただけでも感謝感謝だったのに、最近では動画が充実していて、そのものズバリについて本人や関係者が話していたりします。(特に人名など、本人がI’m......と言っていれば間違いない!)

何とも便利な世の中です。私がコーディネーターを始めたころには「原著者に確認してください」という申し送りを付けるしかなかったようなことが、今では自分のPC一台でかなり解決できるようになりました。

でもそれゆえに、昔だったら「原文通りに訳しました」でOKだった箇所まで裏取りしなければいけない(できてしまう)のも事実です。「調べがつきませんでした」と言うのがかなり難しくなってきました。

さて……訳す側として、これは天国でしょうか、地獄でしょうか。
裏取りの鬼と化しながら、ときどき悩んでしまいます。 

コーディネーター中原

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