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2015年7月 9日 (木)

梅雨明けを待ちながら

例年通りに明けるならば、関東地方の梅雨もあと10日ほど。子供の頃は大嫌いだった梅雨ですが、いつの頃からか、部屋の中にいる自分が雨のベールに守られているようで、この季節が好きになりました。そして、雨の休日は読書や映画鑑賞にはうってつけ。今日は、最近読んで衝撃を受けた本と、お気に入りの映画をご紹介したいと思います。

衝撃を受けたのは瀬戸内寂聴さんの『烈しい生と美しい死を』。『青鞜』を作った平塚らいてうと、それを引き継いだ(というより奪い取った?)伊藤野枝をメインに、100年前の日本で自らの生き方を貫くために戦っていた女性たちの物語と、寂聴さんの随筆が絶妙なバランスで織り交ぜられています。

お恥ずかしながら、この時代の女性活動家のことをあまりよく知らなかったもので、彼女たちの自由奔放さや行動力にただただ呆然としながら読み進め、読了後に頭に浮かんだ感想は「今よりよっぽどぶっ飛んでる」でした。

もちろん、彼女たちはあの時代にあってかなり特殊な、浮いた存在だったでしょうし、大部分の女性にとって「自由」の範囲は現代よりずっと制限されていたのだと思います。確かに、この数十年で女性の社会進出は進み、女性にとって「当たり前のこと」の範囲は広がったかもしれません。が、それが女性の本当の意味での自由度とイコールかといわれると、それは違うのかもしれない、と思わされる作品でした。

次は、大のお気に入りのインド映画マダム・イン・ニューヨーク』です。

インド映画は苦手なのですが(なんで、何が何でも踊ろうとするんでしょう……)、この作品には一目惚れしてしまい、何度も見返しています。

英語ができないがために家族からバカにされていた母親が、姪の結婚式のために行ったNYでこっそり英語学校に通い、英語力を身に着けるとともにプライドを取り戻していく、という物語です。

家族のためを思って一生懸命やっているのに夫にも娘にも軽んじられる苛立ち、言葉のわからない国に一人放り出された不安、その中で何か一つできるようになるたびにウキウキする気持ち。主人公シャシの笑顔が増えていくたびに、こちらも楽しくなってきます。英語学校の先生やクラスメートたちもそれぞれ個性的で、見ていて飽きません。

そして、なんといってもシャシ役のシュリデヴィが驚くほど綺麗なんです! インドではとても有名な女優&ダンサーで、15年ぶりくらいの復帰作だったらしいのですが、公開時で49歳というのが信じられない美しさ。ストーリーがどうあれ、彼女が出ている限りいくらでも見ていられた気がするほどです。

苛立ち、不安、悲しみ、とまどい、迷い、後悔……いろんな感情を通り抜けて、最後にはとても誇らしく、幸せな気持ちになれる作品なので、梅雨のジメジメも吹き飛ぶと思います。よろしければ、是非。

中原

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